2009/09/11

七転八倒004


http://www.icc-jp.com/toru/

週末2泊3日でキャンプに行ってきた。
前々から何度もその筋(どの筋だ?)の人達から「いいよーヤバいよー」と薦められていた支笏湖に総勢15名程でドカドカ押しかけてきた。

『STUDIO VOICE ONLINE』というカルチャー系ポータルサイトの企画で、東京と札幌のクリエーターがネットも通じない自然の中に会して、日頃の疲れや汚れを洗い流し、そのデフォルト状態の中で何を感じ何を創り出すか?というある種修行めいた、同時に限りなく出たとこ勝負なキャンプだったが、やはりそこは北海道の大自然、その懐の深さは尋常でなく、かなり実りのあるキャンプとなった。

支笏湖はちょうど新千歳空港と札幌の中間地点に位置していて、どちらからも車で1時間程の場所にある。火山活動によって生まれたカルデラ湖で透明度、水深ともに日本屈指の湖なのだ。その透明度から、湖底の古木が人骨のように見えるということで「死骨湖」と呼ばれていたというなんとも不気味な一面も持っていて、「ホント、水中に落ちると木の枝が絡まって浮かび上がってこれないんですよ、フフフ・・・」などと地元の人に脅かされたが、確かに湖の底を覗いていると、幾重にも絡まった木や枝が人骨のように白く光っていてちょっと薄気味悪い。

水中の不気味な透明さはさておき、キャンプは思いのほか充実したものとなった。札幌のアウトドアショップの老舗、『秀岳荘』がテント、ランタン、調理道具等一式を提供してくれ、食事はダッチオーブンでのローストチキンを皮切りに、チリコンカン、豚バラのコーラ煮、鮭のちゃんちゃん焼きと普段の食生活よりも数段上等なものとなった。おまけにカヌーまで出動してくれたおかげで、支笏湖時速5キロメートル周遊の旅スーラスイスイというのも楽しめた。これはひとえにアウトドア隊長である写真家のK氏の貢献によるところが大きく、感謝感激スーラスイスイだったのだ。

また、湖の向かい側の山に登ろうというので軽い散歩感覚で出かけたのだが、散歩どころの話ではなく往復4時間の立派な登山になってしまい、ケンモホロロに帰還したのだ。最初はサンダルで行こうとしていたぐらいで、ホントぼくは間抜けなド素人なのだ。まぁしかし、洗濯板に叩きつける感じのヤヤ荒っぽい自然との触れ合いだったが、効果はそれなりにあったらしく、日頃毒素だらけのぼくの表情が別人のようだとみんなが言ってくれたので、うれしいやら悲しいやら。(普段はどんな顔をしているというのだ!?)

夜は夜で焚き火を囲んでビールを飲んで、ホゲーっとしていてもまだ10時前だったりして、時間がゆっくり流れているのを体感した。S氏が自宅から持ってきた天体望遠鏡を覗いて木星を見つめたり、その木星の移動の早さに地球の自転を体感したり、流れ星やら人工衛星やらを割と普通に眺めたり、なにやら普段の生活とは遠くかけ離れた時間だった。(※ キャンプの模様はこちら

こういう異次元空間が日常生活の延長にあるというのはやはり北海道の懐の深さだろう。たとえば、毎週末ここに通ったとしたら、一夏過ぎる頃には確実に人格が変っているハズだ。小手先の処世術など吹っ飛ばされてしまう。普段の生活の様々なことがどれも些末でくだらないことの様に思えてくる。札幌に戻って2日ぶりに開いたラップトップの受信メールのリストを眺めながら、そんな事を考えていた。