2009/09/11

七転八倒003


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徹夜明けの早朝、腹がへったので駅前のマクドナルドまで出かけた。仕事が一段落した開放感が食欲をそそるのか、はたまた朝マックのメニューが食べられる時間帯に起きているという状況がそうさせるのか、徹夜明けはマクドナルドに行きたくなることが多い。いい歳こいて朝からあの油ギトギトのソーセージを食ってる場合ではないのだが・・・。あーゆーものは、エネルギー満ちあふれた若牛のような青少年が、「さー今日も一日やったるぜー!何がなんだかわからないケドとにかくやったるぜー!」と全方向的に爆発寸前な朝に食うものなのだ。そうだ、オマエは思っているほど若くはないし、爆発寸前でもないのだから、その天文学的数値のカロリーは燃焼されず、しっかりと下腹に蓄積されていくのだよ。。。

そんなカロリーフルなマクドナルドだが、最近のヘルシー&ナチュラル指向を受けて、店内をシャレたカフェ風にしたり、ヘルシー風メニューを作ったり、ユニフォームも変えたりしている。ちなみにユニフォームは結構カッコ良くなったと個人的には思っているんだけど、まぁヘルシー風メニューは悲しいかな所詮ヘルシー風でしかないのだ。

まぁ、それはイイとして、問題はカウンターのオーダー担当の店員がダメすぎで、久しぶりに早朝から愕然としてしまった。のでちょっと、そのやり取りを紹介したい。

ぼく「この390円のセットは何なの?」
店員「・・・390円です。」
ぼく「・・・」
店員「(他の客に)イラッシャイマセェー!」
ぼく「じゃぁこれひ」
店員「お飲物は何になさいますか?」
ぼく「んーと、コー」
店員「お砂糖、ミルクはお使いになりますか?」
ぼく「ミルクだけ」
店員「390円になります」
と、ここで支払い用のトレーを放り投げてよこした!当然こちらもそのトレーに小銭を放り投げた。
そして、コーヒーとセットと二つの小袋に分けて出したので、まとめてくれと言うと、明らかにふてくされた態度で引き出物にでも使うようなでかい紙袋を取り出して、それに詰めながら「マイバッグ運動を推進してるので、次回からご協力ください」といった趣旨のことを平然とほざいたのだっ!ハァハァ・・・こいつは日本人か!?と名札をみるとレッキとした日本人だった。
店員「ありがとうございました!」
その店員は満面の¥0スマイルを浮かべていた。

そのコーヒーとソーセージエッグマフィンのセット390円也を入れた引き出物のようなバカデカ袋を抱えてぼくはしばし呆然と途方にくれてしまった。通常モードであれば、ここで静かに店長を呼び、最低1時間はかけてクレームをかけるのだが、そのあまりにも悪意のない¥0スマイルを見て完全に頭が混乱してしまったのだ。(竹中直人のネタで「笑いながら怒る男」というのがあるが、それに近い)

つまり、このオーダー担当はぼくと対話してるわけではないのだ。接客というプロトコルを純粋にプログラマチックに処理しているだけなのだ。だから、ぼくの話は聞かない(理解しない)でマニュアルで用意された設問に対する客(ぼく)の反応にいち早くレスポンスするという行為をしているだけなのだ。結果、マクドナルド本社ではじき出した客ひとりあたりに対しての理想接客時間をクリアし、「月間優秀賞」とかを取っちゃったりするのだ。これじゃぁ、HONDAの ASIMOと変わりないじゃないか!?「プラスチックバッグは反エコなので当社はこれを廃止します。つきましては特に要求されない限り紙袋(小)で対応すること。」「要求された場合に限り紙袋(大)を使用、その際、顧客に対して次回からのマイバッグ持参を促すこと。」「これらを今月の達成目標とします、以上解散!」みたいなことをマネージャーから言われ、その通りに実行しているだけなのだ。このアホバカ女は!(オッと失礼)必要以上の接客を会社は望まない。マニュアル以外の行動をして訴訟問題にあったらカバーしきれないので余計なことはしないように。という風にどんどんプログラム化していく。バイトにしても時給に反映されないことはやっても意味がないのだ。支払い用のトレーを放り投げても、それが客に接触しない限り万が一マナー違反で訴えられても裁判では負けないという訴訟マニュアルがきっと本社のキャビネットの中に整然と並んでいるのだ。しかし一番の恐怖はこのアホバカ女に一切悪気がないという事実。彼女は給料を払ってくれる会社の意向を従順に履行しているだけで、だからこそ、このトンデモ・マナーと悪意のない¥0スマイルが同居できるのだ。

人間社会のアクション・スクリプトは相当とんでもない事になってきている。そして、それは単なるバグではすまされない。久しぶりに背筋が寒くなった。